(私の長年の愛読書) |
平成28年は、激動の年であったと言ってもいい。後年には、安倍の独裁体制が、ほぼ出来上がった年だと評されるものと思う。それぐらいに安倍の独裁政治が際立った年でもある。
掲載したものは、漫画「元気くん」の表紙をスキャンしたものだ。この漫画は、作者の北見けんいち氏が、昭和28~30年代の庶民生活を、元気くんというワンパク少年を通して優しく描き出してくれている。
漫画は、戦後の貧しさの中で、明るくたくましく生活する少年たちやその周囲の人たちを通じて、平和の大切さを私たちに教えてくれている。そして、その平和は、戦後の民主主義によって育まれてきたことだと、優しく教えてくれてもいる。
私達は、戦後の70年余りを、この国を平和国家日本として誇ってきた。しかし、その大切な平和国家が、今、安倍政権のために大きく脅かされようとしている。中国や北朝鮮を理由とした周辺脅威論が、国民の恐怖心を掻き立てたからだ。そしてその脅威論の浸透が、安倍政権の支持をも高めてしまった。
軍国主義復活で、明治の世を再現したい安倍政権は、この強い支持を背景に、70年かかって築き上げた民主主義を次々と破壊し始めている。本当に嘆かわしい事態となってしまった。
旧民主党政権の反動も一因ではあるが、この国の民が、政治に関して余りにも無関心すぎたからだ、と言っても言い過ぎではない。長く続いた平和に慣れ過ぎてしまったと言うことだ。平和は勝ち取るものではなく、与えられるものだと錯覚してしまったからだ。民主主義は、戦後に築き上げてきた大切なもの、との感覚も薄れてしまったと言うことでもある。
平成29年は、この国の民主主義にとっての正念場となるはずだ。戦争か平和かの岐路を巡って、壮絶な戦いが展開されるはずだ。その正念場の年に、古希に入る自分に何がなせるのか、何をなさねばならないのかを、よくよく考えねばと思う。
戦争などはまっぴらだ。闘うほかはない!
0 件のコメント:
コメントを投稿