2010年11月12日金曜日

おかしいぞ日本

 マスコミ報道が曖昧になってきた。尖閣諸島をめぐるビデオ流出事件に関して、そのユーチューブ投稿者をどう評価するかの諸説が様々に入り乱れて、本件の本質が曖昧になりかけている。

 今のところ、投稿者と思われる人物は、現職の海上保安官であるという。本人が、上司に話したことによって公となり世間を騒がせているのだが、その目的とするところがハッキリしないために、マスコミは右往左往させられている。ただ、右往左往しながらも、ある一点については、全てのマスコミに共通性がある。その共通性は、最近ではこのビデオ流出問題だけに限らず、ほとんどの時事問題で顕著になってきている。

 ----不甲斐ない総理、出しゃばりすぎの官房長官、その彼に振り回される信頼できない内閣、公約も政策もあいまいで実行力のない与党、思い付きで口先だけの大臣が多い現政府によって、この国はかってないほどの危機的な状況に立たされている。----だから、政府は信用できない。------信用できない政府を批判することはマスコミの責務である。----政府内からの内部告発は、正義の行動であり、国民の期待し要求するところである。-----

 ここにあげた幾つかの論点から検証すると、最近のマスコミが、いかに常軌を外しかけているかを知ることができる。極端な言い方をすれば、政府不信の方向に国民を誘導しているのではと、疑いたくもなるのである。おそらく、マスコミ自身は気づいてはいないと思う。今、自分たちが犯している過ちについて、をである。国を愛し国を思う純真な心が、偏狭な民族主義の台頭に利用され、危険な右翼思想に犯されつつあることを、マスコミは自覚して欲しいところだ。
            
 右派として折り紙つきの、かの石原都知事は、真相究明も待たずに、かの保安官を『愛国者』呼ばわりをして民族主義を煽っている。このことを、マスコミはどう報道しているだろうか。国民を代弁しているかのように繰り返し報道しているのが実態であって、その右翼的言動の検証すらしていない。又、ある高名なキャスターの、「ビデオの機密性がなくなっている以上、国家機密としての扱いは不適当であるから、流失に犯罪性はなく、むしろ国民の知る権利に合致した時宜を得たな行為であるから、起訴すべきではない」…とのまともでない主張を、そのまま当然として報道し続けている。

 事件の本質が理解されていないのである。かの保安官のとった行動は、流失したビデオに機密性があるかないかということとは関係ない。その機密性の問題は、別次元で論じるべきであるまいか。機密?を国家間の駆け引きに用いたとされる政府中枢の、対応の是非をめぐる問題として、政治レベルで論じるべきであるのだ。そのことと、流失させた問題とを混同させてはならないのである。

 投稿問題は、彼が国家公務員であり、その立場で勤務上知りえた情報を、その勤務時間中に、勤務先の機器を私用して、公憤を名目にした私用目的のために取得し、自分のパソコンや報道機関などで堂々と公にもせず、流失元を曖昧にするために漫画喫茶から投稿した…というその事実から判断すべきことで、そこから遊離した議論は、見当違いも甚だしいものである。忘れてならないことは、彼が最前線で活動する保安官であるということである。一個人が、恣意のままに行動したら、どのような組織でも成り立たないことは明白である。まして、準軍人的な海上保安官の立場は、規則遵守が第一であるはずだ。

 私は、これまでの投稿でも述べているように、菅内閣を支持するものでも、民主党を支持するものでもない。むしろ、アンチ民主党的な考えの持ち主である。このような私でも、昨今のマスコミの有り様には、焦げ臭い危険なものを感じてならないので、しつこいくらいに警鐘を鳴らし続けているのだ。

 最近の報道のあり方には、本当にウンザリとさせられている。現政府を批判し、菅総理を無能呼ばわりし、仙石官房長官を影の総理扱いすることが、キャスターやコメンテーター等の常識的対応として定着し、内政・外交・経済・雇用等の失敗も当然のように結び付けられて、失政のためだと結論が出されている。マスコミの影響は本当に恐ろしい。最近では、タレントやお笑い芸人などにも同様な傾向が見られ、したり顔でコメントを発している。やがて、子供たちさえも、あなどりだすに違いない。当然の様にだ……。否定を前提とした報道は、ものごとの全てを歪めてしまうことに気づいて欲しい…。

 報道では、今回のビデオ問題では、国民の大多数が投稿した保安官を支持し、公務員法などで処罰されることを望んでいないという。そして、「国民の知る権利に応えた正義の内部告発」であるから、起訴すべきではないと願っているというのだ。恐ろしいことだ。見事なまでの、コントロールである。私は、コントロールされている多くの人々に警鐘を鳴らしたい。こうした「正義」をふりかざすマスコミのあり方こそが、かっての「大本営発表」の影に重なって来ていることを…。 ご用心ご用心である……。

 

 



 

 

 

 

 



 

2010年11月5日金曜日

早く元気にね

 11月5日、今日は孫の「そうたん」が病院に行く日だ。前から気になっている足を診てもらうためである。もう、出かけた頃であろうか。とても心配でたまらない。

 保育園から、「そうたん」の足について話があったのは、半年ほど前のことらしい。『O脚のようです。一度診てもらったほうがいいのでは。』と、告げられたとのことであった。妻によると、娘も保育園の時に同じことを言われたらしい。身内におられませんかと言われたので、私の足を見たところ、見事なO形だったので納得したそうだ。「そうたん」は、じいちゃんの遺伝なのかな?

 あらためて見てみると、確かにO形になっていた。それも、かなりの湾曲である。娘の話では、大きくなると直る場合が多いとのことであったが、私の見た感じでは、医者の診断が必要だと心配させるほどの曲がり具合であった。「じじバカ」である私は、すぐにでも病院に行くようにと焦っているのだが、娘夫婦はのんびりと1ヵ月半後に保健所検診があるとして、一向に急ぐ様子はなかった。……困ったものだ。………で、今日がその日なのである。

 気になると、「そうたん」と遊んでいても足の方に視線が向いてしまい、その歩き方にさえ神経を使ってしまう。運動会でも、ほかの子と違いはないかと、そればかりを気にしていた。どうも違うような気がする。歩行そのものが不安定に見えて仕方がないのだ。左足の具合が内側に歪んで見えて、少しだけ引き摺っているように感じられる。不遜ではあるが、歌手の某氏の歩行に似ていると思えるのだ。娘には言いにくいが、たまらなく不安である。とにかく、今日の結果を待つしかないのだが…。

 その「そうたんが」が、自宅の階段から転げ落ちて、病院に運ばれたのは10日ほど前である。大きなこぶたんができて大泣きしたとのことだ。こぶたんの方は大したことがなかったようだが、自分から『ポンポンが痛い』とお腹を押さえて訴えるので、病院に行ったとのことだ。まだ口も満足にきけない「そうたん」が、必死にポンポンと言うぐらいなのだから、相当に痛かったのだろうとは、娘の話である。

 病院では、思いがけなくも[そけいヘルニヤ]との診断が下され、その場で腸を押し込んだとのことであった。階段から落ちた拍子に、脱腸したらしい。痛みはすぐに収まったようであるが、今後も同じことが起きやすいので、手術をしたほうがよいとのことだった。ということで、「そうたん」は11月の中旬に、ヘルニヤの手術を受ける。心配するほどの手術ではないとのこと、ホッと一安心というところか…。

 「そうたん」、早く元気になって、じじと紅葉を見に行こうね。