とにかく痛い。痛くて眠れないのだ。眠れないから、夜が恐ろしい。また眠れないのかと考えると、布団に入ることすら億劫になってしまう。こんな状況が2ヶ月も続いている。だから、極度の寝不足に悩まされている。
「五十肩」だというのだ。64歳の私であるが年齢には関係なく、そう呼称しているということだ。整形外科に行って、痛み止めの注射をしてもらったり薬をもらったりしているが、一向に治る気配がなく悪化しているのが現実だ。担当医によると、病気の原因はいまだに特定されていないということで、考えられるその要因を想定して治療にあたっているのだという。
私の妻も数年前にこの「五十肩」になって、1年以上苦しんだ。病院に行ったりマッサージに行ったりと、あらゆる方法で治療したが、一時的に一寸だけ痛みが薄らいだだけで目立った効果は得られなかった。私も肩もみをしてあげたりしたが、思うような効果は上がらなかったようで、歯がゆい思いをしたものだ。
ところがである。妻は、ある日突然のように、それまでの痛みが嘘のようになくなった。妻だけでなく、私の姉も同じように、突然のように痛みが取れたと言うのである。妻の姉も、同様な体験をしたと話していた。医者に話したら、ほとんどの人がそうであるというのだ。個人差はあっても、ある程度の時期を経過すれば痛みはなくなるという。どういうことなのであろうか?
私は今、痛みのなくなる日をひたすら待ち望んでいる。寝不足と闘いながら、じっと耐えているのだ。失業中なので、仕事に支障が出るということはなくとも、この痛みからは一日でも早く解放されたい。そして、ぐっすりと眠りたい。
こんな、切実な願いを込めて、新座市で出会った六地蔵に手を合わせた。