2012年10月21日日曜日

まだまだハイキング気分!

(埼玉県吉見町の吉見百穴)
孫たちの運動会もようやく終わった。4人の孫たちの内、3人の運動会(2日間)に行った。雨で途中中断となり翌日延期ということもあって三日間費やしてしまった。これから何年間かは、こうしたことの繰り返しとなりそうだ。やれやれというところなのだが、張り切る妻に引っ張り出され、文句も言えないたといったところである。

 一人だけ行けなかった小4の孫娘は、その償いとして一寸した見学ドライブに連れて行った。埼玉県吉見町の古代遺跡・吉見百穴を見学しに行ったのだ。当初は、行田市手前のさきたま古墳公園に行く予定であったが、公園の資料館が休日とのことで、発掘された遺物を孫に見せられないため、急遽の変更となった。

 古代人(弥生時代から古墳時代)の住居とみなされていた横穴は、発掘された資料(遺物)からお墓であったことが証明されたが、硬い岩盤に多くの横穴を穿ったその努力を考えた時、鉄器もままならなかったであろうその時代の困難な作業から、死者を弔う素朴で必死な思いが伝わってきて、思わず手を合わさずにはいられなかった。

 岩盤は、触れてみるととても硬いものであった。先の太平洋戦争ではその硬さを、軍事工場として利用するため、お墓である横穴を穿ち広げ、古代人の聖域を冒瀆した。おそらく軍事優先の名目で、遺跡の価値も古代人への思いも何ら考え及ばなかったに違いない。悲しいことではあるが、戦争とは人間として大切な感情をも失くしてしまうもののようだ。

 小4の孫娘も資料を興味深げに見て回っていた。学校に持っていくのだと写真も撮っていた。でも遺跡の持つ重要さや、古代人の思いは、感じることができていないようであった。まだまだハイキング気分の孫娘である。小4に求めるのは無理とは思うが、願わくは次回訪れるときには、そうしたものを感じられる娘に成長していてほしいと思う…。
 

 
 
 

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