(埼玉県吉見町の道の駅で求めた桔梗) |
歳を重ねたせいか、こうした1輪の花にも愛おしさを感じるようになった。
その歳を噛みしめ味わえる嬉しい便りが届いた。小・中学校時代の同級会(同年会)の知らせである。還暦時以来5年ぶりに開催するというもので、その幹事の中に彼の名を見つけた時は、心からの喜びを感じたものだ。なぜなら、彼はあの忌まわしい震災で家を失い最愛の娘さえも失っていたからだ。
彼の惨状を知らせ、少しでも励まそうと、郷里(福島の会津)の同級生から呼びかけがあったのは、震災後の間もない時期であった。その呼びかけが、とても嬉しくて世話役たちには感謝さえしたものである。同級生っていいよね。
しばらくして、彼からの直筆の礼状が届いた。その文面からは、悲しみを必死に乗り越えようとしている心情が汲み取れて、思わず涙してしまった。その彼がである、幹事に名を連ねて同級会を呼びかけてきているのだ。嬉しいことではないか、とても素晴らしいことではないか…。その力強く歩んできたであろう彼に会いたいという思いで、肩の痛みも忘れ、喜んで出席する旨のはがきを投函した。○○君、よく頑張ったね、とても励まされたよ。腱板断裂ごときはなんのそのの気概を持たなちゃね……。
老いても凛として生きたいものである。
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