2014年6月25日水曜日

またまた妥協ですか?

(公明党の妥協を伝える朝日新聞)
公明党が政権に絡むようになってから、こうした記事を何度読まされたことか。そして、その妥協の都度、日本の政治が右傾化への速度を速め、戦争への道を急速に歩み始めていることに何度も危惧を感じてきた。その危惧がとうとう現実のものとなってしまった。

極論だが、今日の危険な政治情勢を作り出した責任は公明党にあると言っても過言ではない。自民党の暴走を許しているのは、その補完勢力として、妥協に妥協を重ねてきた同党にこそその責任があるのだと思う。

政権にしがみつきたいがためのその妥協の連続が、この国をいかに不安な国とさせてきたか、彼らはおそらく気づいてはいまい。
振り返ってみてもその妥協の歴史は、枚挙にいとまがないのである。

そして、その妥協の言い訳も決まりきった文言で、「わが党の存在が自民党の暴走を阻んでいる。政権に入っているから、児童手当等の福祉政策も実現もできている。だから、政権に入っている事は絶対必要なことだ。それに、池田創価学会名誉会長の国会喚問を阻止できているのも、与党だからこそだ。」と…。
善良な支持者や学会信者は、その言い訳を信じて今日まで来ている。

いつものことながら、彼の党は、重要法案に関しては、最初は必ず抵抗の姿勢を見せている。そして、必ずと言っていいほどの妥協を繰り返してきた。先の言い訳を続けながらである。

今回の集団的自衛権の問題でも、平和の党だからと、反対のパフォーマンスをとっていたが、飯島内閣参与に、「名誉会長喚問」を示唆されると腰砕けになってしまい、記事のような妥協に追い込まれてしまった。とは、私の穿った見方であろうか。

そもそも、彼の党と自民党との政策協議の中に、自衛隊を戦争に駆り出すような集団的自衛権の政治課題が入っていたのだろうか。おそらくは入っていなかったはずである。そのことが政権協議に入っていたのなら、心から平和を希求する支持者や学会信者が納得しないからである。だから、今回も抵抗しているかのようなパフォーマンスが必要だったのだとしか思えない。政策協定にも入っていない重要問題を押し付けられるなど、政党としての資質を疑わざるを得ない。

公明党の妥協の歴史を遡ってみる。

その最初が、選挙制度の改悪に賛成した、小選挙区制の導入であった。この時も、最初は頑強に抵抗した。でも、結局は政治的駆け引きで妥協した。その結果が、今日の大政党(自民党)有利に作用することなど見え見えの事であったのにである。揚句は、政党助成金制度などで税金の流用にまで甘受しているのだから、彼の党の本質やいかんといったところである。

(お地蔵さんだって、憂えている)
思えば、戦争への危険を増大させたのは、それまでの党是を破棄して日米安保容認に転じ、自衛隊のPKO派遣に賛成してからである。その結果、アフガン戦争への後方支援やイラク戦争への協力、PKOを名目とする海外への自衛隊派遣と拡大の一途をたどるに至った。

国民を苦しめている消費税の導入やその税率アップも、一部の条件を付したとして妥協している。安倍内閣の経済政策が、大企業本位に立ったものであることを知らぬはずはないにもかかわらずである。彼の党の補完的役割で、どれだけ国民生活が脅かされいるかなど、支持者や学会信者はどれほど理解できているのだろうか。

原発の再開や海外輸出、武器の製造と輸出の緩和、秘密保護法案可決、と最近の安倍内閣はやりたい放題である。それができるのは、与党であり、友党?でもある公明党の協力が見込めればこそである。彼の党は、完全になめられているのだ。政権にしがみつきたい本音を、自民党に見透かされているからにほかならないのである。

今たくまれている、戦争への参加をもたらす集団的自衛権問題は、憲法の精神を根本から否定しようとするものである。この大事な国民的課題を、憲法の改正もなしに一内閣の解釈で変えようとしているのに、彼の党は報道のごとくまたまた妥協しようとしている。

彼らは、平和の党と自称してきた誇りも矜持もすべて失ってしまったのであろうか。支持者や学会信者への背信行為をまだまだ続けるつもりであるのだろうか。かっての結党精神はどこに行ってしまったのか。

しっかりと目を覚ませ公明党。国民の期待を裏切ってはならない。

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