2016年5月11日水曜日

税について考えないと。

(確定申告書と一般事業者用青色決算書)
右の写真は、私が毎年提出している確定申告書と決算書である。写真は未記入の用紙であるが、申告時期には結構頭を悩ませながら記入する。私の場合には、事業所得以外の所得もあるのでこの申告書にその源泉徴収票も添付して合算する。もちろん年金等の源泉徴収票も添付して合算している。私同様に国民の大多数は、適正に申告し適正に納税している筈だ。そのまじめな国民によって、この国は支えられている。

納税に関して言えば、私たちはこうした申告納税ばかりではなく、消費税や酒税・自動車税といったものから、固定資産税をはじめ電気・水道・交通費と言った生活に直結したものにまで課税され納税している。端的に言うと、朝から晩まで24時間徴税されていると言っても大げさではない。おぎゃあと生まれて死ぬまで、息をしている間は税金を払い続けていると言うことである。残念ながら、私たちはそのことに余りなまでに慣らされており、自分がどれほど納税をなしているか良く理解していない。一度、総納税額の計算をしてみる必要がありそうだ。

私たちは、多額の納税をしているにもかかわらず、国家運営のためにはまだまだ不足しているとして消費税などでの負担増を押し付けられている。社会福祉予算や年金予算などを削られても、公共のためだとか、国家のためだからとかの綺麗ごとに誤魔化されて支払わされてもいる。一方では、アメリカから押し付けられた欠陥飛行機オスプレイ等に千数百億円もの無駄金を使われても、安全保障のためだなどの戯言や、軽減税率云々とかの世迷言に追及の矛先を躱されてしまっている。不満を言えば、国の安全に無関心だと批難され、財政を知らないと馬鹿にされる。私たちは、本当にお人好しの国民であるようだ。これでは、国(権力者)の言いなりではないか。

(孫のためにとせめてもの鯉のぼり)
5月10日、今問題とされているタックスヘイブン(租税回避地)に関してのパナマ文書が一部公開された。我が国においても400余の個人・法人の関与が取りざたされている。ソフトバンク・丸紅・楽天の三木谷氏、ユニクロの柳井氏など名だたる企業や個人名が相次いで公表された。その各社・彼らは早速に声明を出して弁解に努めている。口裏でも合わせたように、グローバルの視点からのもので、租税回避には当たらないと、同じ言い訳で切り抜けようと躍起になっている。やはり、社会からの批判は怖いようだ。やましいから言い訳をするのだ。

パナマ文書に取りざたされたジャパン関係者の回避総金額は数十兆円と言われており、その回避税額は4~5兆円余りに達すると試算されてもいる。国会で大騒ぎしている消費増税など吹き飛ぶくらいの回避税額であるということだ。言い訳で、合法的なビジネス行為だと言い連ねようが、取りざたされている地域そのものでの行為が租税回避行為そのものと承知しているのだから、日本国への納税回避を図った事実は消すことはできない。そうでなければ、わざわざその地に関与する理由がないではないか。合法的な租税回避などありえないのだ。各社・彼らには、その租税回避で我々国民に負担させた責任を、応分に果たしてもらおうではないか。

こうした事実を承知しているにもかかわらず、自公政権は、その社会的制裁については何の言及もせず、通り一遍の税務調査の必要性に触れただけだ。それも、ことの本質が明るみに出る前にと、ロシアのプーチン、中国の習主席についで、菅官房長官が異例の速さで政府の追及はしない旨の意志を表明した。大企業優先の安倍政権の本質が暴露されることを恐れてのことと考えても不思議はない。それはそうだ、世界に誇るトヨタの国内法人税が優遇措置でゼロであるのに、仮に同社がタックスヘイブンに関与した証拠でも出された日には、目も当てられないことになってしまうからだ。だから、事前に予防線を張ったということだろう。とにかく、大企業本位の安倍政権はやることなすことがコスイとしか言いようがない。早速のご退陣を願いたい。

僻むわけではないが、写真のような鯉のぼりで、ささやかな幸せを感じている私は、かの世界一貧乏な大統領言とわれたムヒカ氏の言葉を借りれば、貪欲に富を求める本当の貧乏人よりは、、本当の意味で幸せであると言えるようだ。幸せは、タックスヘイブンなどとは無縁のところにある。

安倍晋三よ、税金は大儲けをしている大企業から多く取れ、不正を許すではない。増税で庶民を苦しめ、軍国主義を復活させようなど、たわけた夢を追うではない。大喝!

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