3年に及ぶ取材を通じて、難病と闘う母娘の姿が力強く生き生きと映し出されていた。又、そこに至るまでの母娘の葛藤や、難病を抱える本人の辛苦・絶望からの脱出と努力、更には娘を支え続けた母親の生きざまも飾らずに映し出されていて、見終わってからは感動とともに活力を与えられた思いで一杯だった。
(息子から妻がもらったミニバラ―5/23) |
症例は、今食べたことを7秒後には忘れてしまうという具合に、すべての行動、すべての視聴覚が7秒間しか脳にとどまらないというものだ。考えられないことである。そうした世界がどういうものであるか、私にはとても思い至ることができない。そうした世界に母娘は4年まえから入って闘ってきたのである。そして、闘いの中で母娘は生きる道を掴み、逞しく歩んできた。
(岩淵の赤水門―5/19) |
だから、その量は膨大なものとなってしまうということであった。メモこそが脳の一部と化しているのである。
見習わなくてならないのは、彼女が、現在も運転を続けていることだ。記憶が保てないのだから、ルートなど覚えようもないはずなのに、繰り返すことで体に覚えさせているというのである。まさに脱帽と言うほかない。車だけではなく、簡単な仕事も他人との付き合いも、メモを片手に頑張り通しているのだ。それもいつも笑顔を絶やさずにである。
写真のミニバラをいつ貰ったのかとか、赤門に前回行ったのがいつだったのかとか、物忘れが多さを悩んでいる場合ではないらしい。そんなことでは母娘に申訳がない。頑張って吠え続けなければあの母娘に恥ずかしいではないか。戦争反対と叫び続けるのが私の役割なのだから。
ここのところの「報道特集」は素晴らしい。憲法特集(緊急事態法)では日本会議のウソを暴き、ヘイト特集では、被害者の目から真実を追求してくれた。放送法の圧力問題以来、萎縮しきっているメディアに光明が射したという思いである。これからもますます頑張ってほしい。
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